Nikon F3
2台のフィルムカメラを譲り受けたのは数ヶ月前。
大橋が大学院を卒業して、設計事務所で働きはじめてすぐの頃、
今の自分につながるような大切なことを教えてくれた方から預かりました。
1台は左のCanon ⅡB。
1949年頃に作られたレンジファインダーカメラで、
Made in Occupied Japanと刻印されています。
「占領下の日本製」という意味で、
第二次世界大戦後に製造されたもの。
もう1台は右のNikonの一眼レフカメラ、F3。
プロ用のカメラは機械仕掛けがあたり前だった当時、
初めて電子部品を取り入れ自動露出の機能が導入されたというカメラ。
カメラ屋さんもびっくりするほど、丁寧にメンテナンスされたこの2台。
どういうカメラなのか調べたり、手で触ったりしていると、
デザインのかっこよさ以上に、
数あるカメラの中からこの2台を選んで
手元に置いていたあの人はさすがだな、という思いと、
それぞれの時代の中で懸命に向き合うカメラの作り手たちの温度をひしひしと感じる。
眺めるだけでも学びの多いこのカメラたち。
心が動いたことのひとつひとつは、また別の機会にゆっくりと。
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はじめてのフィルムカメラということで、
ぎこちないながらパチパチと練習しています。
デジタルで撮るのとは全然違う気持ちの持ちよう。
1枚撮影するのに、どれだけ時間かかるんだ!というほど慎重になってしまい、
シャッターチャンスを逃してしまうことばかり。
さらにⅡBの方には露出計がついていないのでかなりハードルが高く、
先行してF3を現像に出しました。
どこにピントがあってるかわからない写真や、
露出がアンダー気味でぼやっとした写真ばかりだったけど、
まっくらで見れないこともなかったので
(おそらく現像してくれた方が補正してくれたんだろう、)
少し気持ちを楽にして付き合ってもいいのかな。
というわけで、大橋のはじめてのフィルム写真たちです。