2018-06-27

増築部分の基礎工事。①地縄から遣り方まで

杭に貫板を取り付ける様子

ちょっとずつ進んでいる有田の小さな小屋、トーカンハットプロジェクト。
現場に通ううちに設計の変更がでてきて、工事の順番が変わってきました。
当初は屋根の改修からかかっていこうと思ってたんですが、
先に増築部分からかかる必要がでてきました。

本当は増築部分より先に井戸を完成させたかったのですが、
これはまだまだ時間がかかるなー!ということがわかったので、
井戸を一旦休憩して増築部分の基礎を進めることにしました。

手掘りで〈打ち抜き井戸〉を作ってみる。①道具準備編

まずは増築部分の地縄張り

増築、といいってもほんのちょっと。
トイレの部分とキッチンの部分の二箇所で合計約2.5㎡。ちっちゃ!
基礎はコンクリートブロックを積んで簡単に進めようと思ってたんですが、
せっかくなので実際工事の工程をなぞってみようとなりました。
大げさな気もするけど、配筋もやってみたいと思ってたし。
そんな訳でまずは地縄張りから。

レベルを使った地縄張りの様子

地縄とは建物の外形(今回だと増築部分の外形)を地面に紐で示すこと。
本来なら三角比を使って直角をだしたりするのですが、
今回は増築部分が小さいことと、敷地の関係上難しかったのでレベルを使ってやりました。
このとき活躍したあいつです。

排水工事の検討中。土地のレベルを測量しました。

地面に釘打ちし、地縄を張る様子

外形の四隅に釘を打ちます。

釘に糸を結び、地縄を張る様子

紐で結んでいきます。

たったこれだけのことなのに苦戦しました。
地面がでこぼこであることと、
既存の建物のどの部分を信頼していいのかわからないこと。
そのため既存からの垂直・水平が取りづらくて、
実際ちょっと菱形になってしまった。
「改修は新築より難しい」と工務店さんからよく聞きますが、こういうことの積み重ねなんでしょう。

続いて遣り方。杭打ちからやっていきます

遣り方のための杭打ち

遣り方ってなにかというと、建物の位置と高さの基準をつくる工程。
杭に対して貫板を呼ぶ横板を水平に取り付け、ここを高さの基準とするのです。

そんな訳で地縄から1mくらい外側に杭を打っていきます。
丁度みかんの木がぶつかってくるような位置だったので実際は80cmくらい。

重要な工程なので慎重に。
と言いつつもどこまでシビアにしないといけないのか、
その頃合いがわからないのがまたまた難しい。
このあと貫板の水平を取るのは絶対だとしても、杭の垂直加減はどのくらいシビアなのか。
どうなんだろうと思いつつ、一応水平器で確認しながら進めました。

貫板を取り付ける

貫板を取り付けるために印を付ける

貫板を取り付けるために印を付ける

レベルで高さをだして、すべての杭に同じ高さで印をして行きます。
今回増築部分が2カ所に分かれていることと、みかんの木が邪魔することでうまくレーザーが当たらない…!なんて問題もありつつ
印をつけていきました。

杭に貫板を取り付ける様子

印に合わせてビスで貫板を取り付けていきます。

貫板の水平を確認する

改めて水平を確認。ちょっと怪しいか…?まあ許容範囲内か…?
本当はこのあと杭が動かないように筋交いをいれるのですが、
体力の限界を感じ今日はここまで。
これからの夏の暑さがこわい…

増築部分の基礎工事。②水糸はりから地業まで


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